- ショパンさんの基本情報
進学先 | University College London(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン) |
---|---|
専攻 | Management Science |
TOEFL・IELTS | IELTS Foundation受験時:6.5 学部受験時:8.0点 |
主な課外活動・受賞歴 | ピアノ、ヴァイオリン、地域のオーケストラ、バドミントン部、短期交換留学 |
合格した大学 | (英:ファウンデーション)University College London (英)The University of Manchester, Cass Business School - City, University of London, University of Westminster, University College London |
卒業年度 | 2021-2025 |
出身高校 | 地方私立 |
IB・AP | どちらも受けていない |
受験校数 | 合計5校: (英)5校 |
- 海外進学を考え始めたきっかけは何ですか?
- 高校1年生の時に参加した短期交換留学で、イギリスを訪れたことがきっかけです。通っていた高校がイギリスに提携校を持っていて、ロンドンの高校に一週間短期留学をすることができました。そこで出会った高校生が、同年代とは思えないほど大人びていて、授業に参加しようとする意欲が高く、プレゼンやディスカッションが桁違いに上手だったことにショックを受けました。日本の高校生とは違った風格があるなと感じ、大学ではこの人たちと同じ場所で学びたい、この人たちのようになりたい、と思ったためイギリスを目指すことにしました。
- 志望校はどのようにして選びましたか?
- まず、ファウンデーションコースを受けた際には、UCLのファウンデーションコースのレベルが圧倒的に高いと聞いていたので、そこを目標にすることにしました。UCLのファウンデーションコースからなら、後々UCLに進学しないとしても、入学することのできる大学の幅も広がると思ったからです。
大学を受験する際に特に重視していたのは、留学生の割合です。留学生の占める割合が多い方が、刺激も多く、周囲とも打ち解けやすいのではないかと思ったので、特に留学生の割合が多いUCLやキングスカレッジを目指すことにしました。
他は、ランキングサイトなどで、専攻したいビジネスや、マネージメントサイエンス系のレベルが高い大学を中心に受験しました。また、各大学のウェブサイトで、一年目のマネージメントサイエンスの学習内容などを調べ、自分の興味のある分野と一致するかどうかも調べました。
- Management Scienceに興味を持ったきっかけは何ですか?
- 正直、最初はかなり迷いました。やりたいことがはっきりと決まっていたわけではなかったので、リベラルアーツのような、専攻を決めずに入るのも良いのではないかと思っていた時期もあります。
元々はエンジニアリングに興味がありました。というのも、通っていた高校では、理系=エンジニアリングに進むというイメージがあったからです。しかし、正直なところエンジニアリングが好きだったわけではなく、仕事にはしたくないなと思っていました。
また、小さい頃からずっとピアノとヴァイオリンを続けていたので、音楽院に進むということも考えました。ただ、プロになって食べていくのは難しいだろうと考え、断念しました。
結局、本当に好きなことを仕事にして、稼いでいくには、何かしらの形で起業をすればいいのではないかと考え、どのような事業をするにしても、ビジネスの知識が必要だと思ったので、マネージメントサイエンスを選びました。この分野はかなり幅が広く、応用も効くだろうと思ったので、まだやりたいことが完全に決まっていなくても、何かしらの形で役に立つだろうと思いました。
- 課外活動はどのようなことをしていましたか?
- 主に音楽系の課外活動をしていました。
母親がエレクトーンの先生をしていることもあり、二歳くらいからずっとピアノとヴァイオリンを続けてきました。個人のレッスンの他に、地域のオーケストラなどにも参加していました。
高校ではバドミントン部と美術部に入っていて、地域の展覧会に絵を出していました。
また、高校一年生で参加したイギリスの提携校への短期留学が本当に楽しかったので、二年生でも同じプログラムに参加しました。こちらが行くだけではなく、向こうから来る学生のホームステイの受け入れにも参加しました。
- IELTS対策にはどんなことをしましたか?
- 主に公式問題集と単語帳を使って対策しました。語学学校のIELTSのコースは大抵高かったので、独学です。
ライティングは特に点数が取りにくいと言われていたので、学校のネイティブの先生に見てもらったり、ネットでコツを調べたりしました。
リスニングは、少しでも英語を聞き取ることに慣れるために、YouTubeで英語のチャンネルを見ていました。
一番苦労したのはスピーキングで、周りに英語で会話してくれる人がいなかったの練習があまりできませんでした。高校に来ていたインドからの留学生や、ネイティブの先生と話してできる限り練習しました。ただ、ネイティブの先生は何を言っても素晴らしい!と言ってくれるだけで、あまり勉強になりませんでした。
- 海外大学に進学することに関して、周囲からの反対はありましたか?
- 反対というほどのものはありませんでした。親は特に反対することもなくオッケーしてくれましたし、高校も日本の大学受験と比べてサポートできることがないよとは言われましたが、反対はされませんでした。
- 受験中に苦労したことは何ですか?
- ファウンデーションコースの受験では、IELTSの点数を上げることと、エントランステストと呼ばれる入試の対策に苦労しました。
エントランステストには、Critical Thinkingというエッセイを書くテストがあるのですが、これまでエッセイで答えるテストをほとんど受けたことがなかったので、対策に苦労しました。まず、Critical Thinkingとは何かということを調べるところから始まったので、本当に大変でした(笑)。過去問もほとんど出回っていないので、ネットで色々と探してようやく手に入れました。とりあえずは、見つけた過去問を分析し、そもそも何が問われているのかなどを調べ、対策を練りました。
また、高校の勉強との両立も大変でした。周りはセンター対策をしていて、高校のカリキュラムもそれに合わせていたので、イギリス進学に直接関係ない内容がたくさんありました。定期試験も毎回11科目ほどありますが、GPAを提出するのでどの科目も捨てられなかったのがきつかったです。
ファウンデーションコースから学部に上がる際の受験では、受験というよりも普段からファウンデーションコースがとにかく難しくて苦労しました。
特に、英語の環境と、エッセイライティングに苦労しました。そもそも今までエッセイを書いたことがほとんどなかったので、書き方が分からずに苦労しました。例えば、構成の仕方、書き出し方などが全然わかっておらず、それだけの長さの文章を英語で書くことも初めてでした。先生も容赦ない鬼教師ばかりで、とことん辛口でコメントされたり、ため息をつかれたりして凹んだのを覚えています。さらに、毎度の授業のためのリーディングの量も多く、エッセイを書くために必要な資料を読みこなすことも大変でした。ファウンデーションコースの成績はA*、A、B、Cでつけられます。目標のUCLやキングスカレッジは三科目でA*、A、A以上を取る必要があります。最初のエッセイの成績は、Bもあったので、かなり焦りました。そんなこんなで、受験のための何かで苦労したというよりは、ファウンデーションコースの成績を上げることに苦労していました。
- パーソナルステートメントにはどんなことを書きましたか?
- ファウンデーションコースの時も、学部の時も基本的には同じ筋のことを書きました。
まずは、新興工業国の開発に関わる事業を立ち上げたいという、マネージメントサイエンスに興味を持っている理由を書き、それに関連する自分のスキルや、それまでに勉強してきたこと、経験などを盛り込みました。ファウンデーションコースの時は、高校の数学の授業のことや、高校一年生で参加した交換留学のことなどを書き、学部受験の時はプラスアルファでファウンデーションコースで学んだことも書きました。
- 受験中にやって良かったと思うことは何ですか?
- ファウンデーションコースで学んだことは、学部に入ってからもとても役立っているので、苦労した甲斐がありました。エッセイを書く経験がつめ、資料からの引用の仕方や参考文献の書き方をしっかりと勉強しておいただけあって、学部に入ってからは周りよりも少し余裕ができています。アカデミック英語も、ファウンデーションコース中に伸ばしておけたことが、学部に入ってから役立っています。
高校の数IIIで勉強したことも、大学の授業で使えているので、しっかりと勉強しておいて良かったと思っています。もちろん、IELTSの勉強をしていたことも、ずっと役立っているので、高校中は数学と英語はやればやるだけ大学で活かすことができると思います。
- 最後に一言お願いします!
- 振り返ってみると、随分と長い受験期だったなと思います。
高校一年生の時、バリバリ日本の大学に行くつもりで勉強をしていた頃から始まって、ファウンデーションコースが終わるまで、ずっと受験モードでした。両立しなくてはいけないことが多く、周りの友達とは違う勉強をすることもあり大変こともありましたが、この期間に積み重ねてきたことが今になってとても役に立っていて、良かったなと思っています。
受験期に大変なことも、大学に入ってからの余裕につながると思って、頑張ってください!!
編集者ひとこと
ショパンさんとお話ししていて一番衝撃的だったのは、ファウンデーションコース中にIELTSの点数を6.5から8.0にまで上げていたことです。ファウンデーションコースは課題量も多く、慣れない授業の形式ばかりで大変だったとお話ししてくれましたが、とても努力されていたことが伝わってきたと思います。ファウンデーションコースに限らず、受験中はやることが沢山あって大変なことも多いかと思います。でも、ショパンさんのように、受験中に頑張っていたことが何かしらの形で進学後に役に立ってくると思うと、少し前向きになれるのではないでしょうか。