- Y.H.さんの基本情報
進学先 | Stanford University(スタンフォード大学) |
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専攻 | 経営科学、工学 |
副専攻 | 公共政策 |
GPA(4段階) | 4.0 |
TOEFL・IELTS | TOEFL 112点 |
SAT・ACT | SAT Reading 760 Math 800 |
主な課外活動・受賞歴 | 学校新聞、英語弁論部の立ち上げ、募金活動、海外研修、ユニセフのイベントの高校生実行委員、孤児院でのボランティア 弁論の全国優勝、アメリカとの国際会議への参加 |
合格した大学 | (米)Stanford University, Wellesley College, Georgetown University (韓)ソウル大学、延世大学、梨花女子大学 |
卒業年度 | 2021-2025 |
出身高校 | 地方私立 |
IB・AP | どちらも受けていない |
受験校数 | 合計15校 (米)リベラルアーツ2校、リサーチ大学10校 (韓)3校 |
- 海外進学を考え始めたきっかけは何ですか?
- 一つ目は、中学3年生の時に優勝した英語弁論大会です。大会にいらっしゃっていたアメリカ大使館の方とお話しする機会があり、数ヶ月後にはケネディ前日米大使が主催されたクリスマスパーティーに招待して頂きました。そこで多くの外交官の方とお話しする機会があり、その中でも特にアメリカで学際的に学び、社会に貢献できる人材になって欲しい言われたことが今でも印象に残っています。その頃から漠然と海外進学を考え始めました。
また、三菱商事からの奨学金でイギリスに派遣していただいた際、初めて英語圏に足を踏み入れ、純粋に海外の環境に惹かれました。海外進学がより現実的になったのは、熊本県が主催している海外チャレンジ塾に応募し受かった時です。高校2年生の春に県庁の方から海外大学を実際に考えてみないかと声をかけて頂き、海外の大学を本格的に目指し始めました。
- 受験する際に、大学でやりたいことは決まってましたか?
- 当時明確な目標が決まっていた訳ではなかったのですが、出願エッセイを書く際には出来るだけ具体的に書くことを心がけました。受験期には国際関係学や政治学にフォーカスを当てていましたが、大学で勉強をするうちに変わるだろうと考えていました。現に大学に通い始めて一年も経っていませんが、高校生の頃に比べて興味のある学問が増えたと感じており、今はデータサイエンスや公共政策に興味があります。
- 海外進学に関して、周囲からの反対はありましたか?
- 両親は私の意志を尊重してくれたので、海外大学に進学すると決めた高校二年の夏から全力でサポートしてくれました。そのため、親の反対はありませんでしたが、理解を得られなかったり、地方在住からくる不便さを感じたことは多々ありました。学校から海外の大学を受験したという先輩が一人もいなかったため、私も含め先生方もリソースがなくゼロからのスタートでしたし、時にはどうしたらいいのか分からず不安になったり焦ったりしたこともありました。しかし、先生方もお願いをすれば快く承諾してくださったりと、本当に柔軟に対応して下さいました。友人や先生方、そして家族の手厚いサポートと応援は凄く心の支えになったので、今でも本当に感謝しています。
- どうやって志望校を決めましたか?
- カリキュラムの柔軟性と大学の規模を重視しました。海外大学に決めた主な理由が自分自身が本当に好きな事は何かを考えたいという点、そして多くの人と関わり視野を広げたいという点がありました。そのため、一つの専攻に絞らず、リベラルアーツ教育のもとで多くの分野を学ぶ事ができる環境を探していました。また、専攻したい学問を見つけた後には、残りの時間で深掘りしたいという思いがありました。そのため、学部生の研究環境や大学院での授業は履修可能かなど、多くのことを考慮して決めました。
- エッセイに書いたことの中で印象的なもの、自信があったエッセイはありましたか?
- 幼稚園生の時に飼っていたカタツムリについてのエッセイが一番印象に残っています。
カタツムリ観察をしていた際の気づきや発見などがどのように今の自分に影響をしているかということを書きました。エッセイのネタは日頃から考えるようにはしていましたが、実際に書き始めたのは高校三年生の夏以降でした。「自分は興味があるけど他の人はそこまで興味がないもの」を考えているうちに、昔カタツムリが好きだったことをふと思い出しました。
エッセイは何か重大な出来事について書くというよりも、日常生活のふとした瞬間や些細な事でも自分自身のポテンシャルを一番見せる事ができるものを書くことが一番大事だと、個人的に考えています。
- 推薦状はどの先生に書いていただきましたか?
- 推薦状は、担任の政治経済の先生、英語の先生、高校の校長先生、また熊本県知事に書いていただきました。
- TOEFLやSATの勉強法を教えてください。
- TOEFLはSATの勉強をするほど上がると聞いていたので、基本的にはSATの勉強をメインにしていました。TOEFLは問題形式に慣れることが重要だと考えていて、テスト前に練習問題を解くようにしていました。特にライティングとスピーキングはテンプレートがあるので、比較的他のパートに比べると点数を上げやすいかと思います。
SATの場合は、練習問題を解いて自分はどういうタイプの問題が苦手なのかなど分析するという事を心がけていました。リーディングは問題演習重視で、間違えたところをきちんと理解し、問題の内容を忘れた頃に、また同じ問題を解き直して伸びを確認していました。また分からない単語があればノートに書き出して覚えるようにしていました。
- 課外活動はどんなことをやりましたか?
- 学校では、学校新聞、英語弁論部の立ち上げや後輩の指導、募金活動などを行いました。また、学校外では三菱やフリーマン財団の奨学金による海外研修、ユニセフのイベントの高校生実行委員や開催、孤児院でボランティアを行いました。
- 受賞歴はどんなことを報告しましたか?
- コモン・アプリケーションに掲載した受賞歴には弁論の全国優勝、奨学金、アメリカとの国際会議への参加、などを書きました。中高時代には弁論を一番熱心に行っていましたが、受賞歴は一つの分野に集中しないよう、出来るだけ違う種類の賞などを選ぶことを心がけました。
- 受験期に苦労したことは何ですか?
- 海外大進学を決めたのが結構遅かった事もあって、高校三年の最後に色々と詰め込みでやった事です。特にSATが最初伸び悩んだため、エッセイの準備とSATの同時並行をしていた時期は本当に毎日焦燥感に駆られていました。また、地方に住んでいたため、エッセイの執筆作業が山場を迎える十二月は塾の近くなど家以外の場所で寝泊りすることが増え、エッセイの書き直しなどの他にも、食や睡眠からくる身体的なストレスもありました。
- 受験中にやってよかったことはなんですか?
- 人に助けを求めることです。
特に地方など、あまり海外大進学に関しての情報がない場合、情報収集に苦労するかもしれませんが、門は叩くと開かれると信じて助けを求めてみて下さい。私も最初はコモン・アプリケーションというものがあるという事も知らない状況でしたが、本当に多くの方に助けて頂き受験することができました。
- 受験生へのメッセージはありますか?
- 受験も含め、これから大変な思いをすることは絶対にあると思いますが、試練は乗り越えることができる人にしかこないと私は考えています。
私自身も辛くてやめたいと思ったことが本当にたくさんありましたが、終わって振り返ってみると、自分を一番成長させてくれたポイントだったと感じています。何事もそうですが、後から振り返ってみないと分からないことが本当にたくさんあると思います。皆さんも今なぜこういう事をしないといけないのか、など考えたり悩んだりする事があるかもしれませんが、そういう時は今自分がしていることは絶対いつか自分の役に立つと信じて何事も全力で取り組んで欲しいです。
編集者ひとこと
常に謙虚で周りの人に感謝しつつ、今目の前にある課題を全力で取り組むY.H.さんの姿勢が伝わってきました!
取材を受けていただきありがとうございます。