興味のあることにはどんどん挑戦する!

インタビュー by まゆか

  • メロンパンさんの基本情報
進学先 Smith College(スミスカレッジ)
専攻 Neuroscience , Computer Science
海外滞在歴 アメリカ5年強
TOEFL・IELTS TOEFL 105点
SAT・ACT ACT 31
主な課外活動・受賞歴 脳科学オリンピック、図書館の読み聞かせのボランティア、模擬国連、水会議、ピアノ、フランス語の資格
合格した大学 (米)Smith College, University of Illinois Urbana Champagne
(英)University of Glasgow, University of Manchester, University of Bristol
(日)慶應義塾大学 <AO入試>
卒業年度 2021-2025
出身高校 都内私立
IB・AP どちらも受けていない
受験校数 合計19校
(米)リベラルアーツ5校、リサーチ大学9校
(英)4校
(日)私立1校 <AO入試>
  • 海外進学を考え始めたきっかけは何ですか?
  • 父親の影響が大きかったと思います。父は帰国子女でドイツ・イギリスに住んでいたことがあり、大学は海外を志望したけれども行けなかったそうです。そのため、小さい頃から海外の大学を勧められていました。そんなこともあり、小中学生の頃から、あまり日本の大学に行くことを考えていませんでした。

    ちょうど、小学校高学年のときに親の駐在でアメリカに行くことになりました。アメリカの実際に現地校で学んでみて、アメリカのシステムは自分に合っているなと思いました。日本の高校受験のタイミングで帰国することになったので、海外進学を視野に入れて進学しました。
  • 受験する際に、大学でやりたいことは決まってましたか?
  • 受験をする過程で決まっていきました。

    高3の5月に、最初に受けた大学が、慶應義塾大学の環境技術学部でした。これはAO受験で、2000字で自分が学びたいことをを書くという課題がありました。これを書く過程で、自分が興味のあることについて考えることができました。

    アメリカ・イギリスの大学も、このときに決めた脳科学専攻ということで出願しました。
  • 脳科学に興味を持ったのは何故ですか?
  • 高校2年の時に脳科学オリンピックに参加して、ファイナリストになりました。そのときお世話になった先生に、脳科学の研究施設や、学会に連れて行ってもらって興味を持った、というのがきっかけです。

    また、引っ越しの多い生活をしてきたので、いくつかの学校・ピアノ教室を転々としてきました。その中で、それぞれの場所でのティーチングスタイルはどのような効果があるのか、などに興味を持って、調べていくうちに脳科学にはまってしまいました。
  • どうやって志望校を決めましたか?
  • 特に「この学校に行きたい!」という希望はなく、どちらかというと、どこに住みたいかを重視しました。トップ校ならば、どこに行っても高水準な教育は受けられるので、あとは通ったところが好きになるだろうなと思っていました。

    割と重視したのは、どこに住みたいか、ということです。例えば、高1の夏に、ヨーロッパ旅行で美術館巡りをしたことがあって、その際にイギリスに住んでみたいと思いました。また、親の駐在でアメリカに住んでいたときは西海岸だったので、アメリカならば東海岸に住んでみたいとも思っていました。イギリスにしろ、アメリカ東海岸にしろ、できれば都会に住みたかったというのもあって、都心に近いキャンパスを選びました。

    また、奨学金をもらえる、というのも重要な要素でした(笑)
  • エッセイに書いたことの中で印象的なもの、自信があったエッセイはありましたか?
  • 基本的に、多くの大学のエッセイで、自分の興味分野についてストレートに書きました。これは、日本のAOも同じです。

    ストレートだった分、かなり興味分野について掘り下げられていたと思います。神経科学の中でも、「教育においての読解力の大切さ」に焦点を絞り、読解力はどのようなアプローチで伸ばすことができるのか、ということを考察しました。まず、様々な文献を漁って教育及び読解力の大切さを明確にした上で、過去に取られてきたアプローチを分析しました。どのようなメカニズムで人は文章を読むのか、ということを脳科学の視点から考察し、映像処理、AI、夢の解析などを使ったアプローチについて論じました。これらのエッセイを書く過程のリサーチが興味深くて、「世界が開けた!」と思ったのを覚えています。

    もう一つ印象に残っているのは、スミスカレッジのエッセイです。「どの映画の登場人物になりたいですか?」という質問で、マトリックスの主人公になりたいと書きました。マトリックスは新しい技術を用いたカメラワークで有名ですが、実は古典的映画へのオマージュがあったりと、古いものと新しいものの混ぜ合わせが面白いと書きました。
  • 課外活動はどんなことをしていましたか?
  • 一番重要だったのは、脳科学オリンピックです。コモン・アプリケーションに記入した受賞歴も、脳科学オリンピック関係のもの中心でした。

    他には、模擬国連や、「水会議」といって各国からの生徒が集まって水に関する議題を論じるというものにも参加しました。

    また、教育に興味があったので、地域の図書館での読み聞かせのボランティアもやっていました。

    他にも、高校の近くにあった大学の留学生に日本文化を紹介する活動をしたり、習い事でピアノをしたり、フランス語の資格をとってみたりと、興味を持てる分野を探すために手当たり次第挑戦していました。
  • TOEFL・SAT・ACTなどのテスト対策はどんなことをしましたか?
  • TOEFL対策は特にしませんでしたが、SATの勉強をする上で文章を読む練習はできたと思います。

    SATとACTの対策では、塾に通っていました。隔週でリーディング、文法を交互にやってくれる塾で、ひたすら過去問を解いていました。良かったのは授業中、小グループで一緒に考えるというスタイルを取ってくれていたことで、一人で机にはり付いて勉強するだけでは思いつかなかった考え方を取り入れられました。

     
  • 誰に推薦文をお願いしましたか?
  • 担任と高校の授業でお世話になった先生には何人かお願いしました。

    あとは、脳科学オリンピックでお世話になった先生と、脳科学オリンピックを主催している理研の教授にもお願いしました。
  • 受験のプロセスの中で一番苦労したことは何ですか?
  • 割と多様な分野での課外活動をしていて、興味のあることも脳科学から美術史まで幅があったので、興味分野を絞ることに苦労しました。また、絞った興味分野に沿って、これまでにやってきた活動を整理して、点と点をつなげる作業も大変でした。この作業をしてからは、自分の興味や活動を言葉にしてエッセイに表現する作業が比較的簡単になりました。

    また、高校1、2年の間は、テストスコアを上げるのにも苦労していました。
  • 受験中にやってよかったことは何ですか?
  • 先ほど苦労した面でもあげましたが、結局は色々な課外活動をやってよかったと思っています。自分の興味分野を定めてしまう前に、色々と試して自分に合うか合わないかを吟味できたのはよかったです。

    逆に、エッセイなど文章を書く練習はもっとしておくべきだったと思います。大学に入ると、論文を大量に読んで、それについて書かなくてはいけないので、練習しておいて損はないと思います。

     
  • 大学に実際通ってみて、予想と違った部分はありますか?
  • スミスカレッジは小さいリベラルアーツの女子校なので、コミュニティが狭いのかと思っていました。通ってみると、実は近くの大学と連携をしていたり、先生が他の大学でも教えていたりと、大きなコミュニティがありました。嬉しいサプライズでしたが、大学を選ぶ際にこういったことも調べておけばよかったな、とも思いました。
  • 日米併願に関するアドバイスをお願いします!
  • 私は、日本も受けてよかったと思います。アメリカ、イギリスとも、国内のAO受験のエッセイのフォーマットが、海外のエッセイのフォーマットとかなり近く、興味分野について掘り下げる良い機会になりました。国が違うというだけで、やるべきことはあまり変わりませんでした。

    特にイギリス受験は、興味分野に関するエッセイが中心であり、アメリカとも受験内容は近いので、みんなにお勧めしたいです。
  • 最後に一言!
  • コロナになってから、海外に行く人が減ってしまうかもしれないと思うと悲しいです。

    コロナの期間、アメリカのキャンパスに通うことはできませんでしたが、これからずっとオンライン授業だったとしても、海外の大学に行ってよかったと思います。

    居心地が悪い場所、自分にとって挑戦できる場所にいた方が成長できるので、新しい環境に行くのが怖い時代だからこそ、海外を目指して欲しいと思います!

編集者ひとこと

かなり幅広い分野の課外活動をしてきた上で、それらを脳科学という視点から分析することに興味を持ったというのは、とても素敵だと思います!人によって意見の分かれるところではありますが、何にでも積極的に挑戦していると、いつか全ての点と点が繋がって、大きなストーリーになることもあるんだなと実感しました。チャレンジ精神が旺盛なメロンパンさんの、コロナでも、コロナだからこそ、海外の大学に挑戦したい!という強い気持ちも伝わってきました。

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