- Nさんの基本情報
進学先 | University College London(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン) |
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専攻 | Geography , Data Sciences |
海外滞在歴 | 2歳ー小学3年生、高校在学中に1年留学 |
GPA(4段階) | 3.9 |
TOEFL・IELTS | TOEFL 8.5点 IELTS 8.5点 |
主な課外活動・受賞歴 | 模擬国連、バドミントン部、ボランティア |
合格した大学 | (英)University College London, King's College London (日)東京大学 <一般入試> |
卒業年度 | 2021-2025 |
出身高校 | 都内私立 |
IB・AP | AP 取得(高校留学中) |
受験校数 | 合計3校 (英)2校 <ファウンデーションコース> (日)1校 (ファウンデーション終了時) 合計5校 (英)5校 |
- 海外大学進学を考えるようになったきっかけは何ですか?
- 私が通っていた高校からは、毎年何人か海外大学に進学しています。中学の頃から、そんな先輩を見てなんとなく自分も行ってみたいと思っていました。漠然とした憧れですね。本格的に受験を決めたのは、留学から帰ってきた後の高校2年生の三学期です。
アメリカには割と長く住んでいて、高校の留学でも行ったので、大学はアメリカではなくて良いかなと思いました。アメリカ大学の魅力はリベラルアーツ風に、幅広い分野の勉強ができることだと思います。でも、個人的には一つのことに決めて、その分野をマスターしたいと思ったので、イギリスの大学に惹かれました。
- 受験の際に、やりたいことは決まっていましたか?興味を持ったきっかけは何ですか?
- イギリスのファウンデーションコース(イギリスの大学が用意している、予備校のようなもの。大学入学前に、ここで1年をすごす学生が多い)を受験したときは、地理学に興味がありました。
中学3年生くらいから模擬国連をやっていて、国際問題に触れていく中で、いろいろな場所に関わる学問をやりたいと思いました。高校生当時に一番興味があったのは気候変動です。気候変動のメカニズムの部分と、それに対する政策などの文化的な部分を両方勉強できるのが地理学でした。
高校2年生で留学から帰ってきた際に、文理選択でかなり迷いました。その時も、地理学なら文理両方の考え方を融合させることができると思ったので、より地理学専攻に惹かれました。
大学に入ってから興味分野は少し変わって、今はデータサイエンスも専攻しています。
- 海外進学に関して、周囲からの反対はありましたか?
- 海外自体に関しては、あまりありませんでした。
ただ、私の高校からイギリスに進学する人は少ないので、イギリスに行きたいということに対して、「え?」という反応はありました。それでも、アメリカではなくイギリスに行きたい理由を説明したら、ちゃんと納得してもらえました。
- どうやって志望校を決めましたか?
- ファウンデーションコースを受けたときは、都会に住みたかったのでロンドンの大学を選びました。
ファウンデーションコースが大学に付属していて、一年間通った後にその大学に進める、というのも条件の一つでした。先輩の話や、大学のランキング、特に地理学部のランキングも参考にしました。
大学を受けたときは、今の大学のファウンデーションに通っていたので自然な流れでユニバーシティ・カレッジ・ロンドンに出願して、同じくロンドンで地理学の強いKing’s Collegeにも出願しました。イギリスは5校まで受験することができるので、枠を埋めるためにあと3校適当に選んで出しました(笑)
- パーソナルステートメントにはどんなことを書きましたか?
- ファウンデーションコースを受けた際に、パーソナルステートメント(イギリス大に提出するエッセイ)はかなりテンプレートが存在するものだと言われました。基本は、勉強したいことと、これまでにやってきたことの関連性を書いて、いかに自分がその学部で勉強する準備ができているかをアピールします。課外活動など、興味分野と関係ないことは文字数の20%くらいは書くべきとも言われました。
私は、まず気候変動に興味を持ったきっかけについて書きました。小さい頃に好きだった地球に関する本を引用したり、模擬国連で扱った気候に関する議題を紹介しました。次に、模擬国連などの活動を通じて、気候変動についてどう掘り下げてきたかを書きました。大学ではもっと知見を広げたいこともアピールしました。
ファウンデーションコースも、学部も、基本的には同じ流れで書きました。ただ、ファウンデーションコース受験は各学校に別のエッセイを送れるので、なぜその大学が良いのかも書きました。学部を受験する際は、5校に同じものを送るので、個別の学校に関しては書きませんでした。
- 課外活動はどんなことをやりましたか?
- 高校1年生から2年生にかけて留学していたので、あまり継続的な活動はしていませんでした。
中学生の頃から、模擬国連にはかなり力を入れてきました。あとは、部活のバドミントンですね。フリーザチルドレンという団体の「世界一大きな授業」という、発展途上国に向けた教育支援の大切さを国会議員に訴える活動に参加するなど、単発で校外の活動に参加することもありました。
- IELTS勉強方法を教えてください!
- とりあえず公式の本を買って、傾向を掴もうとしました。ライティングだけ、特殊だと言われていて、グラフの読み取りなどがあります。今までやったことのない形式だったので、ネットで問題と答えのサンプルを探して、参考にしました。
- 誰に推薦文をお願いしましたか?
- 学部を受験したときは、ファウンデーションコースの人が書いてくれる決まりだったので、担当の人にお願いしました。
ファウンデーションコースを受けたときは、大学で学びたい分野と関連する科目が良いかなと思い、地理の先生にお願いしました。
- 受験のプロセスの中で一番苦労したことは?
- 高校3年生の時のタイムマネージメントです。志望校を決めたのが割と遅かったし、IELTSなどの試験を受けるのも遅かったので、やらなくてはいけないことが山積みになっていました。日本との併願もあったので、10月、11月は特に大変でした。
今思えば、もっと早くに始められていればと思います。
- 受験中にやってよかったことは?
- 忙しすぎて、全部をやりきれないことは分かっていたので、やらなくて良いこと、できないと分かっていることは潔く切り捨てたことです。特に、日本の高校での勉強に関しては、取捨選択がうまくできたかなと思います。一般受験をしましたが、それに必要のない科目の勉強を減らすなど、自分の中で優先順位をつけられていました。
また、一人で抱え込まずに色々な人に相談したこともよかったです。先輩に話を聞いたり、学校の先生にもお世話になりました。話を聞いてもらったり、逆に先輩の話を聞くのは、モチベーションになったし、気持ちの整理もつきました。
- 日米併願のアドバイスはありますか?
- 私は、どちらかというと国内に比重を置いた受験をしました。ファウンデーションコースは、パーソナルステートメントとIELTSの点数のみが必要なので、準備することの量はアメリカなどと比べると少ない方でした。英語の勉強もゼロからではありませんでしたし、SATなどを受けなかった分、併願はしやすかったです。
それでも、忙しい時期は本当に忙しくなりました。理想は、国内の準備をある程度完成させた上で、海外大の準備に時間を割くことだと思います。
- UCL(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン)のファウンデーションコースはどうでしたか?
- 個人的に、やっておいて良かったと思います。
私は帰国子女ですが、高校では一般コース(帰国子女コースではなく)を受けていました。入試も一般受験でしたし、英語も一般コースでした。だから、アカデミックな英語に対する自信がなくて、ファウンデーションコースにおける1年間ですごく鍛えられたと思います。
また、大学に進む前に1年間ロンドンで過ごせたことによって、環境にも慣れましたし、友達もできました。
ただ、コースの内容に関しては思うところもありました。結構英語力に差があって、すごくできる人から、全く喋れない人までばらばらでした。英語力によってクラス分けがされていましたが、そのクラスによってだいぶ内容に差があったと思います。
ちなみに、大学附属のファウンデーションを出たことによる奨学金というのを大学からもらっています。授業料の一部が、自動で差し引かれる仕組みです。
- 受験生へのメッセージはありますか?
- 後悔のないようにできればと思います!一つ一つの選択に、自分が納得できるようにしておけば、どういう結果になろうと、自分の選択だったと受け止めることができると思います。
頑張ってください!!
編集者ひとこと
一人で抱え込まないことって、大切ですよね。私はあまり人に相談できていなかったので、Nさんの話を聞いて、もっと気軽に先輩に話しかければ良かったなと思いました!皆さんも、困ったとき、モチベーションを保つのが難しいときは、誰かに相談してみるというのも手かもしれませんね!