- レオさんの基本情報
進学先 | Imperial College London(インペリアル・カレッジ・ロンドン) |
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専攻 | Computer Sciences |
海外滞在歴 | 高校留学(1年半) |
GPA(4段階) | 3.5 |
TOEFL・IELTS | IELTS 7.5点 |
主な課外活動・受賞歴 | 水球、クロスカントリー、高校留学 |
合格した大学 | (英)Imperial College London, University College London, University of Warwick, Durham University |
卒業年度 | 2021-2025 |
出身高校 | 都内私立 |
IB・AP | どちらも受けていない |
受験校数 | 合計5校 (英)5校 |
- 海外大学進学を考えるようになったきっかけは?
- 高校の頃、日本の高校から一年間交換留学する機会があって、そのときアメリカに行ったことがきっかけです。全く今までとは違う経験が刺激的で、帰国した後、もう少し海外で暮らしたいと思いました。
この頃からコンピュータサイエンスに興味を持ちはじめたんですが、コンピュータサイエンスは本場がアメリカなので、英語で勉強したときに入ってくる情報量の多さに気付き、せっかくなら英語圏の大学に行こうと思って留学を決めました。
- 交換留学をした時のことを、もっと詳しく教えてください!
- 自分にとって交換留学は、海外を目指すにおいて本当に重要なポイントだったと思います。
YFUという留学プログラムを使ったんですが、クラスの人がそれでアメリカに行くという話を聞いて、羨ましいと思ったのがきっかけでした。
留学に行きたいという気持ちはありながらもなかなか踏み切れず、締め切りギリギリになって申し込みました。もともと、部活でやっていた水球の練習に明け暮れる高校生活を送っていたのですが、水球だけではダメだと思う気持ちに後押しされました。
行ったのはウィスコンシン州で、とにかく田舎で寒かったです。向こうではパブリックスクール(公立高校)に通いました。
ホストファミリーと生活していたのですが、最初のホストファミリーの家がものすごい環境で(笑)すごく良い人たちで仲良くしていたんですが、家族が十人で犬猫も多く、とにかく汚い家でした(笑)最初の三ヶ月はその家にお世話になったんですが、たまたまその一家が引っ越すことになって、彼らについていくとなると学校を転校しなければいけないと言われました。
そこで、環境を変えるチャンスだと思い、彼らとは一緒には行かないことにしました。本来なら、YSUのプログラムでウィスコンシン州を担当している管理人が新しいステイ先を見つけてくれるはずだったんですが、全く仕事をしてくれなくて、自力でやるしかありませんでした。最終的に、学校で仲良くなった人がいたのでその人に頼み込んで、残りの留学期間中、家に泊まらせてもらいました。そういったところで、タフさが身につきました(笑)滞在期間3ヶ月というと、まだ英語も下手な時期だったんですけど、どうにかなったのでよかったです(笑)
学校ではクロスカントリーに所属していて、部活を通して少人数ですが仲のいい友人ができました。家に住ませてくれたのも部活の友人で、なんでも話せる仲になっていたので、「食べ物と住む場所を提供してください」と頼み込んでみたらOKしてくれました。
色々ありましたが、どれも日本ではできない経験で、海外住むの楽しいなと思いました。もっと海外に住みたい、というチャレンジ精神も芽生え、そんなこんなで、大学は留学することに決めました。
- 受験する際に、大学でやりたいことは決まってましたか?
- イギリスのファウンデーションコースを受けたときは、まだ完璧にコンピュータサイエンスと決まっていたわけではありませんでした。ファウンデーションコース在学中にイギリスの大学を受験する際には学部を指定して出願しなければいけなかったので、それまでに決めた感じです。
コンピュータサイエンスに興味を持ったきっかけは、アメリカに留学していた際、ホストブラザーが勉強しているのを見たことです。高校を卒業して、University College London (UCL)のファウンデーションを始めるまで時間があったので、オンラインでコンピュータサイエンスのコースを受けてはまったので、これに決めました。
- 海外進学に関して、周囲からの反対はありましたか?
- 最初に海外に行きたいと話した時は、流石に「え?」という反応をされました(笑)とはいえ、特に反対されたわけではありませんでした。
大学の附属高校に通っていて、内部進学をする予定だったのですが、本来は外部の大学を受験すると内部進学権がなくなってしまう決まりなので、高校には歓迎はされませんでした。ただ、担任が海外進学に理解がある人だったので、UCLのファウンデーションに提出する推薦状をお願いすると、OKしてくれました。
本当は、内部進学においてダブル受験はダメなんですが、担任はファウンデーションコースが厳密には「大学ではない」ということで、内部進学と併願させてくれました。
- どうやって志望校を決めましたか?
- ファウンデーションでUCLを選んだのは、野心があったというのが大きかったと思います。
優秀な大学に行って、頭がいい人に囲まれて切磋琢磨するんだ!!という意気込みで、大学のランキングなどを参考にしました。UCLにファウンデーションがあることを知り(ケンブリッジ・オックスフォードなどには附属のファウンデーションがなかったのもあって)ここにしようと決めました。
UCLのファウンデーション在学中に大学の進学先を選ぶ際には、コンピュータサイエンスが強いということを基準にしました。また、ロンドンが気に入っていたので、ロンドン市内で理系で有名なインペリアルに惹かれました。
- パーソナルステートメントにはどんなことを書きましたか?
- イギリスのエッセイは、専攻する学問がいかに好きかということを強調すると良いと言われています。
だから、数学とプログラミングに興味があることを中心に、なぜイギリスの大学なのかということを交えて書きました。ロンドンという国際的な街で、色々な人と出会いたい、という趣旨だったと思います。
自分の体験を練り込んだ方がいいかなということで、高校時代の交換留学や部活の話も書きました。ただ、交換留学中にコンピュータサイエンスに興味を持ったことなど、最終的に専攻につながるようには注意して書きました。
- エッセイを書くときに気を付けたことは?
- まずは、語彙ですね。同じボキャブラリーは何度も使わないようにして、かっこいい英語になるよう頑張りました。
あとは、段落ごとにトピックセンテンスを使って読みやすくなるようにも気をつけました。
イギリスはとにかく学問に関することが重視されると聞いていたので、課外活動重視の段落でも、なぜプログラミングなのかというところにつながるように意識しました。
- IELTS勉強方法を教えてください!
- 試験の1ヶ月か2ヶ月前に本を買って、短期的に集中してやりました。IELTSはWritingが難しく、各トピックに合わせた専門用語を盛り込んで書けるよう、幅広いボキャブラリーを身につけることが大切と言われました。
ボキャブラリーを増やすための対策をしていたのもよかったですが、当日試験に出たのがたまたま勉強したことのあるトピックで、専門用語をかなり使えたのは運がよかったと思っています。
- 誰に推薦文をお願いしましたか?
- ファウンデーションコースの推薦状は高校の担任にお願いしました。すごく気の合う先生で、LINEでお願いできました(笑)海外に行きたいので推薦状が必要だと話したら快諾してくれたので本当にラッキーでした。短期留学・ワークショップで一緒にオーストラリアに行った先生で、自分が海外に興味があることを当時から知っていた人です。
この先生が三年次の担任になったのも、実は運の良い巡り合わせでした。
自分の高校では、アメリカに交換留学すると一年留年するという仕組みになっていて、帰ってきて一つ下の学年と合流しました。ですので、留年していなかったら別の先生が担任になる予定でした。この辺りも、交換留学に思い切って行ったことがプラスに働きましたね(笑)
国語の先生だったのに英語が上手だったので、英文の推薦状を心配なく任せることができました。
ファウンデーション在学中に学部に出願した際には、ファウンデーションコースの大学出願担当の人が書いてくれました。
- 受験のプロセスの中で一番苦労したことは?
- ファウンデーションコースでの勉強が一番大変でした。
UCLのファウンデーションコースでは、1年の終わりに成績の6、7割に相当するテストがあります。A-Level(イギリスの高校卒業資格)とも似ているんだと思います。ファウンデーションのためのテスト勉強と並行して大学受験の面接対策等をするのがとても大変でした。
特に、インペリアルに受かるためにはそのテストで各科目最低8割は取らなくてはいけなかったり、ケンブリッジは他の大学の出願資料プラスアルファで入学試験があったり、テスト勉強も受験も手が抜けなくて本当に忙しかったです。Student Centreで友達と朝まで勉強していたのが今ではいい思い出です。
大学に入学した今と比べれば勉強のレベルはそこまで大変じゃなかったのかもしれませんが、当時はすごく大変でした。
- 受験中にやってよかったことは?
- 本格的に大学に入る前に、ファウンデーションコースでイギリスに住んで大学生活を経験できたのはよかったと思います。そういう意味では、ファウンデーションは大変でしたが非常に有意義だったと思います。
とはいえ、勉強面では学部でやる内容とファウンデーションコースで学ぶ内容は結構違います。化学や数学のように内容がかぶっている教科もありますが、コンピュータサイエンスの専門的な内容はファウンデーションコースでは無かったので。だから、ファウンデーションは学部の勉強の準備というよりは大学の受験資格のために通ったようなものでした。
- 受験中にやればよかったと思うことは?
- 振り返って思うのは、自分は何をするにもギリギリで決断をしていたなということです。交換留学も、ファウンデーションに行くと決めたのも、ギリギリでした。もう少し、早め早めに動いてもよかったのかもしれません。
- 日英併願のアドバイスをお願いします。
- 内部進学でも期末試験等の学校の勉強はしなくてはいけないので、日英の切り替えを重視しました。自分の場合は日英の出願時期がちょっとずれていたので、先にUCLのファウンデーション、その後内部進学、と時期を分けて対策しました。
だらだら両方とも同時に進めるのは共倒れになるのでやめたほうがいいと思います。
- 受験を振り返ってみて感じることはありますか?
- まずは、英語力を上げておいて損はないと思います。どんな専攻をするにも、英語で授業を受けるために、英語力を磨いておけば必ず役に立ちます。
そして、学校の成績です。海外の大学は大抵高校の成績を送らなくてはいけません。選考に大きく関係してくるわけですから、高いに越したことはないと思います。
編集者ひとこと
レオさんの交換留学時代の話を聞いて、自分で滞在先を探すなんてすごいっ!と感心しました。一見大変なことがたくさんあった、波瀾万丈な留学経験ですが、それをもっとやりたい!と思うところがチャレンジ精神の現れですね。敢えて大変な環境に飛び込んでいって、自分を高めようとする姿勢が素敵です!留学を志す際には、こういったチャレンジ精神が重要になってくるのかもしれませんね。