- ダース・ベイダーさんの基本情報
進学先 | University of Chicago(シカゴ大学) |
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専攻 | Anthropology |
副専攻 | Sociology |
海外滞在歴 | 5年弱(ニューヨークに小学2-6年の頃) |
GPA(4段階) | 3.76 |
TOEFL・IELTS | TOEFL 118点 |
SAT・ACT | SAT Reading 800 Math 800 |
主な課外活動・受賞歴 | 国際地理オリンピック、国際哲学オリンピック、バトミントン部 |
合格した大学 | (米)University of Chicago |
卒業年度 | 2021-2025 |
出身高校 | 都内私立 |
IB・AP | どちらも受けていない |
受験校数 | (米)リベラルアーツ10校、リサーチ大学10校 (日)国立一校 <一般> |
- 海外大学進学を考えるようになったきっかけは?
- 日本で通っていた母校で、国際交流の一環で海外研修に行ったことがきっかけでした。行き先は確かシンガポールでしたね。アジア太平洋青少年リーダーズサミット(APYLS)というものに参加して、十三ヶ国の高校からの生徒たちと社会問題について考える交流でした。とはいえ、海外進学を志す上であまり深い考えがあったというよりは、なんとなく行きたいと思ったと言った感じでしょうか。海外滞在経験があったのも、ハードルを下げるという意味で大きかったと思います。
- 受験する際に、大学でやりたいことは決まってましたか?
- 進学前は哲学を専攻とする方向性で渡米しましたが、高校卒業までに日本で触れてきた哲学とアメリカの哲学は流派が違いすぎて気が変わってしまいました。
目下迷走中ではあるんですが、今のところの専攻はAnthropology、つまり人類学になります。これは個人的な考えですが、文系の専攻は多少なりとも「お国柄」が出ると思います。イギリス、日本、アメリカ、フランス語圏、ドイツ語圏など異なる地域でで文化人類学や哲学の授業を履修すると、それぞれかなり毛色が違う感じです。哲学に限っていえば、日本の哲学はガラパゴス化していると感じました。
- 哲学に興味を持ったきっかけは?
- 既出の通り現在の専攻は哲学ではないのですが、哲学に興味を深めた理由としては、哲学オリンピックに出場した際にお会いした哲学者の方がとても面白い方だったのも一つの理由だと思います。元々漠然と哲学に興味があったと言ってしまえばそれまでですが、正直に申し上げて、大学に入る前に知る学問よりも大学に入ってから触れる学問の方が多いですし、アメリカの大学は一部例外を除いて専攻を変えるハードルも比較的低いですから、入る前からその先4年間の将来を決する重大な決断なんてしないで、漠然とした興味でとりあえず専攻を決めるのでもいいと思います。
- 海外進学に関して、周囲からの反対はありましたか?
- 特にありませんでした。父親に海外留学経験があるというのもありますが、給付型奨学金を頂いて進学するという絶対の決意(自信)があったので、学費の心配をすることはありませんでした。それでも一応両親にはある程度の理解を示してもらうために多少の説得はしました。
学校側は、今までで海外大学に進学した生徒があまりいないのもあり、特に反対もされませんでしたが特別応援をされた訳でもなかった様な気がします。
- どうやって志望校を決めましたか?
- 現在在籍しているシカゴ大学に限っていえば、シカゴ大学の「コアカリキュラム」という学部生のカリキュラムに惹かれたというのがあります。また、シカゴ大学のアカデミアとしての雰囲気に惹かれたというのも重要な要素ですね。
個人的にキャンパスビジットをするべきだったなという後悔はあります。やはり行ってみないとわからない大学の雰囲気というのはありますし、4年間を過ごすかもしれない訳ですから、可能であれば現地に行ってみるのは決して損ではないと思います。
- エッセイに書いたことの中で印象的なもの、自信があったエッセイはありましたか?
- コモン・アプリケーションのエッセイでは、自分は人生で映画を500本以上見てきた事に関して書きました。時間が有り余っていた中学2年生の頃に、年間180本近くの映画を見ていて、映画を通して感じた事、人生に関して学んだ事などを自分自身の人生と絡めながら淡々と述べた覚えがあります。エッセイの添削は、受験時に通っていた帰国子女アカデミーという塾の先生と親にしてもらいました。
- 課外活動はどんなことをやりましたか?
- リストアップするとすれば、
・国際地理オリンピック日本大会で銅メダル
・国際哲学オリンピックの日本代表
・バトミントン部の部長
が挙げられるでしょうか。これは人によると思いますが、自分はコンテスト系の課外活動が多かったです。
また、もう一つ印象に残っている課外活動があるとすれば、生活保護受給が必要な路上生活者の方達の為に、受給に関する情報を集めて届けるという活動がとても印象に残っています。大変な状況にありながら、自ら助けを求めることができない人もいるのだというのが驚きでした。
- TOEFL・SATの勉強方法について教えていただけますか?
- 自分はいずれも帰国子女アカデミーという塾にお世話になりましたので、これと言った自分なりの勉強法はありませんね。月並みな事を述べるとするならば、過去問を解きまくるに限ると言った感じでしょうか・・・
- 誰に推薦文をお願いしましたか?
- いずれの推薦文も学校の先生にお願いしたのですが、誰も海外大学受験の推薦状を書くノウハウがないので、自分自身で色々とプッシュしました。海外大学進学実績の少ない高校から海外大学受験をする際は、その部分に関しては先生方を頑張って押す覚悟とやる気が必要かもしれませんね。
- 受験のプロセスの中で一番苦労したことは?
- これは正直に申し上げてあまり覚えてないですね。あまり思い出したくもない・・・というよりは、大変なことも多いですがやりたくてやってることなので、特に『これが大変だった!』という様に印象的に覚えてることはあまりないですね。
- 振り返ってみて思うことは?
- 先ほども述べましたが、キャンパスビジットは重要だと思います。今自分はシカゴ大学に在籍してますが、冬に氷点下20度を下回ることがあるなんて想像もつきませんでした。人生は計画的に、とでも言いましょうか。でもお陰で寒さに慣れました。
- 受験生へのメッセージはありますか?
- 早いうちから課外活動やるのは重要だと思います。必ずしも課外活動を海外大学受験のためにやる、という心持ちでやる必要はないですし、或いは逆に海外大学受験をするというマインドセットで色々課外活動をすると面白いことが見つかるかもしれないので、とにかく自分の興味の方向性をを早いうちから見定めて、それに関連した課外活動をやるのがいいと思います。そうすると、受験とは関係なく、課外活動を通して面白い人に会えたりするかもしれませんし、ある意味「人生」という大局においては受験の合否よりもそう言った事の方が重要かもしれないですしね。
編集者ひとこと
ダース・ベイダーさん、とても個性的な方なんですよね。今までにお会いした事のない感じの方で自分はとても好きなんですが、いやはや、とても自信のある方ですね(笑) 特に給付型奨学金を勝ち取る絶対の自信があると仰っていたのには感服いたしました。自分なんか給付型奨学金に受かるか否か半信半疑でしたからね・・・。キャンパスビジットに関しては自分も大事だと思いますが、難しい場合は無理をする必要もないと思います。筆者も入学前まで一度もビジットした事のないド田舎の大学(UIUC)に進学しましたが、時々の外食(マック安くて美味しい!)を楽しみつつ勉強に励んでおります。もちろん、その辺りは個々人の趣味趣向によりますし、勉学も大事だけどキャンパスライフをフルフル満喫したい!という方はキャンパスビジットでキャンパスの雰囲気のみならず、キャンパスの周りの街の雰囲気や街までのアクセスも調べるといいかもしれませんね!また、専攻の変更に関してですが、工学部の私から一言付け加えるとするならば、工学部からの転出は簡単ですが、工学部への転入は難しいケースもあるので、少しでも工学に興味があるならば、受験時にその線で受験するのは一つの戦略かなと思います!