- たけちゃんさんの基本情報
進学先 | University of Sussex(サセックス大学) |
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専攻 | International Development ,International Relations |
GPA(4段階) | 3.9 |
TOEFL・IELTS | IELTS 6.5点 |
主な課外活動・受賞歴 | 陸上部、マラソン、サマープログラム、 陸上の県大会など |
合格した大学 | (英)University of Sussex |
卒業年度 | 2021〜2025 |
出身高校 | 地方公立 |
IB・AP | 受けていない |
受験校数 | (英)1校 |
- 海外大学進学を考えるようになったきっかけは?
- 一つ目のきっかけは、高校2年生の夏にUCL Japan Youth Challenge(サマープログラム)に参加したことです。
通っていた高校の周りが学園都市だったので、一部大学の授業を受けに行くことができました。その大学の単位が取れたり、テストも受けたりできるコースを高校の頃に取っていたのですが、そこの教授がUCL Japan Youth ChallengeというUCLのサマープログラムをやっている教授との知り合いで、紹介してもらいました。
縁があって参加したサマープログラムでイギリスの大学に行ってみると、イギリスの学生はすごく一生懸命に勉強しているように見えました。例えば24時間図書館で勉強ができたり、キャンパス内にベンチや机が多くて、そこで勉強している学生が多かったりなど、勉強に向いている環境だなと思いました。
自分もイギリスで勉強してみたいと思ったのが最初のきっかけです。
二つ目は、開発学に興味を持っていて、その分野で優秀なのがイギリスのサセックス大学だったことです。
- 開発学に興味を持ったきっかけは何ですか?
- 中学を卒業してから高校に入るまでの春休みに、叔父が住んでいたフィリピンに遊びにいきました。向こうの空港についてから、叔父が空港に迎えに来てくれていないことを知って、一人でタクシーに乗りました。15歳にして初めての飛行機だったのと、知らない土地で一人でタクシーに乗るのが合わさって、結構ドキドキしていました。そこで、見たのがスラム街です。初めて実際に目にするスラム街で、とても衝撃的でした。とても不条理、不平等だなと思ったのが、開発学を目指すきっかけになったのだと思います。
- 海外進学に関して、周囲からの反対はありましたか?
- 学校からは猛反対されました。進学校だったので、日本の優秀な大学に行ってもらわないと意味がない、という校風があったので仕方ないと思います。
そもそも高校2年生で参加したJapan Youth Challengeの時にも、校長に応募するなと言われていました。主に、<たけちゃん>には無理だという理由でした。
そういうわけだったので、もちろん大学の時も、学部は諦めてもいいなじゃないか、他にも道はあるということを言われました。また、誰も進学サポートができないとも言われました。それでも、イギリスに行きたいという気持ちは変わらなかったので、最終的には分かってくれたんだと思います。担任にもどうにか日本語で推薦状を書いてもらうことに漕ぎ着けました。受験のアドバイス等などはネイティブの先生(ALT)に頼って、日本語の推薦状の英訳もALTの先生に頼みました。
- どうやって志望校を決めましたか?
- 開発学のランキング等を検索してサセックス大学を見つけました。
- UCASの出願では5校まで受けられると思いますが、なぜ<たけちゃん>は単願にしたんですか?
- 一応、他の候補としてはUCL, SOAS、University of East Anglia, University of Bathの4校がありました。出願しようと思っていたんですが、気持ち的に一つに賭けた方があとがない感じで気合が入るかなと思った部分があります。
他に、ロンドン近郊は学費・生活費が高くて、現実的にサセックスしか手が出なかったというのもあります。
- パーソナルステートメントにはどんなことを書きましたか?
- 大まかな構成としては、自分の夢、これまでの活動、なぜサセックスに行く必要があるかを書きました。
まず、僕の夢ですが途上国でマラソン大会をしたいということを書きました。夢を持ったきっかけは、例のフィリピン旅行です。初めてスラム街を見た時、自分と同じくらいの年齢の子どももいて、すごく心が痛みました。当時から、僕は走ることが大好きだったのもあって、将来ここでマラソン大会ができればなと思ったのがきっかけです。マラソン大会と言っても競技的なものではなく、マラソンを通じて途上国の子どもが活躍したり、別の場所について知る機会が作れないかと思っています。
これまでの活動には、大学の授業を受けていたことや、UCL Japan Youth Challengeに参加したこと、高校の陸上部の活動、あとは課外活動ではありませんがフィリピンでバイトをしたことも書きました。
本来、パーソナルステートメントは5校に同じものを送るので、個別の大学に行きたい理由は書きません。でも、僕はサセックスに絞っていたので、名指しでサセックスの開発学に憧れる理由を書けました。サセックスは開発学でも特に異文化を理解した上で開発を行うということに重きを置いているところがあるので、そこに興味を持ったと書きました。
- IELTSの勉強方法を教えてください。
- ネットで過去問が載っているサイトを見つけたので、家でプリントして、ファミレスなどで解いていました。ちなみにIELTSを受けたのは高校三年生になってからです。自分でリーディングとライティングをやって、ALTの先生とリスニングとスピーキングを練習しました。結構長い間練習に付き合ってもらえたので、ありがたかったですね。
他にもスピーキング対策をいくつかしていて、一つは教会に通ったことです(笑)ネイティブの牧師さんがいると聞いていたので、事情を話して教会帰りにピザとかを食べさせてもらいながら、英会話レッスンのようなものをしてもらっていました。もう一つは、Meetupというイベントアプリで、近所で英語を喋る会を探して参加してみていました。結構、週一回くらいの頻度で「近所のマクドナルドで英語話しましょう」みたいな会がありました。とにかく、英語を喋る機会はなんでもいいので活用していました。
ちなみに、IELTSはとった後になってしまいますが、大学に入るまでにさらに英語を勉強しておこうということで、フィリピンに短期留学もしました。高校三年生の夏休みに1ヶ月ほど、フィリピン人が英語圏のビザを取るために通う英語塾で特訓しました。日本円にすると千円程度で、自分がセットした目標を達成するまで通い続けられる、というお得なプランにサインアップしました。クオリティはまあまあでしたが(笑)これも楽しい思い出になりました。
- 受験で大変だったことは何ですか?
- やっぱり、留学費用を貯めることです。奨学金は一部もらっているんですが、学費を全部カバーできるているわけではないので、残りを払うためのお金を高校のうちから少し溜めていました。高校の時に始めた株で、今も学費の一部を払っています。
一時はイギリスの大学に入学するのではなく、別ルートでイギリスで勉強する方法を考えたりもしました。
今は少し方針が変わっているのですが、当時はErasmus*というプログラムがあってヨーロッパのどこかの大学に籍を置き、留学でイギリスに行くと、Erasmus生用の助成金がもらえるという制度がありました。これなら、より色々な国の文化に触れつつ、念願のイギリスに奨学金付きで行けるなとも思ったのですが、結局は直接サセックスに入学することにしました。
* イギリスのEU離脱以降はTuring Schemeという別のプログラムになっています。大学間でパートナーシップを組み、パートナー校に留学する場合、受け入れ先の大学には学費を払わない(下の大学に学費を払い続ける)という方針が取られているそうです。
- 受験期にやっておけばよかったと思うことはありますか?
- ファンデーションコースを受けてもよかったかなと思っています。
サセックス大学にはInternational Year Oneというコースがあって、要するに一年生とファンデーションが混ざったようなコースです。海外からの留学生専用のクラスで、一年生の授業プラスアルファで英語の特訓などをしました。
ただ、これでも結構英語のレベルが高かったので、もし時間とお金に余裕があれば、ファンデーションを一年とって英語の訓練をしておいた方が、いざネイティブもいるクラスでディスカッションとかをした時に余裕ができたんじゃないかなと思います。
- 受験生へのアドバイスはありますか?
- 僕はSI-UKという出願代理サービスを使いました。イギリスのUCASというサイトを使った出願の手伝いをしてくれるサービスで、SI-UKが作った書類に必要情報を書いて送ると、実際のUCASへの入力や送信は代わりにやってくれるというサービスです。
高校にUCASの使い方を知っている人がいないと、よくわからない部分もあると思うので、個人的にはおすすめです。
編集者ひとこと
スピーキングの練習のために、教会に行ったりイベントアプリを使ったりというのは、今までに聞いたことのないユニークな方法でした。英語を教えてくれた上にピザも食べさせてくれるなんて、さすがと言いますか教会の人はとても良い人だったんですね!出願代行サービスを利用することもそうですが、課題をもっとも上手くこなすためにできることを、色々と模索するのはとても大切なことですね。